◼️真夜中のボサ・ノバ / ヒデとロザンナ / 1969年◼️
夜の時間
だいたいは無駄に思案したり、昔を思い出したり。それが真夜中となると、更にブルーな気分になる。しかも、ひとりだと尚更。
それが夢だったのか、虹だったのか、砂漠を彷徨うように。そして、消えてしまった。
ブルーな夜、酒と音楽を傍らに過ごすなら、ボサ・ノバが今夜の気分。
爪弾かれるギターと、乾いたスネアドラム、知っているかのように挟まれるフルート。真夜中のボサ・ノバは消えてしまいそう。
真夜中に 女ひとりで 聞くうたは
ブルーな ブルーな ボサ・ノバ
レコードに収録の楽曲は、ヒデとロザンナの男女ボーカルに、弦楽の響き、ヴィブラフォン、パーカッションが彩りを添える。筒美京平氏による曲は、輝きをうっすら纏ったような、そんなブルー。
…もうすぐ夜が明ける。
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歌謡曲にブラジル、フレンチ、ジャズにアイドル、気の向くままに買い集めたレコードを前に気づくのは、“音楽が好きなんじゃない、レコードが好きなんだ”ということ。