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3.古賀人形

古賀人形 「鶏持ち猿」 「鶏」

長崎県長崎市

猿が鳥を抱えている様子がなんだかシュールで可愛いです。鳥は硬直状態です。猿は鳥をギュッとして瞳孔が開いていて少し狂気を感じます。唯一無二なビジュアルです。とてもお気に入り。

古賀人形には様々な種類があって代表的なものには「オランダさん」や「阿茶さん」などといった古賀人形があります。“オランダさん”はその名の通りオランダ人をモデルにした姿。“阿茶さん”というのは“あちらの人”すなわち異国の人を指した言葉です。17世紀から19世紀では日本は鎖国していたので外国との唯一の貿易の窓口だった長崎はオランダや中国との交易で栄えていました。中学校の社会で習いましたね!懐かしい。

この鶏持ち猿も含めて古賀人形なのですがこれらの由来は450年前くらいに日本各地を旅していた土器師が土器製造の技術を農民に教えて以来、農業の副業として土器と共に製造してきたもののようです。その後、オランダや中国などとの貿易が盛んになりましたが九州の大名達は警戒したんですね。異国の人間を入れるわけだから。そのため武士達に警備してこい。と長崎に派遣させました。任務が終わって長崎港へ戻る途中に古賀村の休憩宿があるので武士はお土産に古賀人形を買っていたようです。当時お父さんがお土産にこれを買ってきたら「なんやこれ、カステラが良かった」となりそうです。当時カステラがあったかは分かりません。今では受注製作はされているようですが古いものは数も少なく価値があるものになっています。見つけたときはテンション上がりました。一説によると猿と鶏は「悪い気を“取り去る”」というところから来ているらしいです。うまいですね。

 

長崎のソウルフード知ってますか?佐世保バーガーやちゃんぽんが有名ですが“トルコライス”っていうものがあるみたいです。トルコ料理ではありません。ピラフとトンカツとスパゲッティが一緒のお皿に乗った料理みたいです。とんでもなくジャンキーだけどとても美味しいらしいです。「ツル茶ん」(つるちゃん)という古い喫茶店のトルコライスが食べてみたいです。カタカナと漢字とひらがなが混ざっているネーミングセンスがまたいいです。

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