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周南には、庭2はある。ライオンもいる。 – 嗜好のけんちく〈15〉

普段周南市で建築の設計の仕事をしている。たまに遠方から友人や知人が訪ねて来てくれたときに、建築関係の人だと建築を案内した方がいいかなぁなんて思うことも。しかし周南近辺で果たしてどこに案内すれば良いものか、とても迷う。周南っぽいものが食べたいと言われて、どこに連れて行けばいいのか迷うのと似た感じ。街なかに有名建築家が手がけた建築が無い訳ではないけども、都会から来た人に都会にその有名建築家の代表作があるのに、わざわざ案内するか迷うところ。その方のファンなら喜んでお連れするけども。

 

では、どこに連れて行くかと言われたら「お庭を見に行きましょう!」と。好みは分かれるだろうが、この際知ったこっちゃない笑。Don’t think, Feel.

 

一つ目。周南市のお隣、防府市の「月の桂の庭」。JR徳山駅から車で40分程度。通常非公開だが、11月の2日間だけ公開される年があり、令和になってからは令和元年(2019)と令和5年(2023)に公開されている。ほとんど公開されていないため、「幻の庭」とまで言われることも。2026年、今年は公開されるのだろうか。

幻の庭とも言われる「月の桂の庭」。2019年11月公開時。

「月の桂の庭」は江戸中期に右田毛利家家老 桂運平忠晴が自邸に作庭した枯山水庭園。見どころは下弦の月を模したような「兎石(といし)」と呼ばれるL型の石が配置されるなど、石組みのユニークさ。屋敷も当時の武家の屋敷で、小ぶりながらもとても見所があり、コンパクトで細やかなデザインが隅々まで施され、こちらも見応えがあった。2019年の公開時に見学に行ったが、現地で偶然会った知人にその後、防府市内でお寿司をご馳走になった。しばらくお目にかかってないけど、お元気かな。ちらし寿司美味しかったです。

 

二つ目。周南市鹿野の漢陽寺。こちらもJR徳山駅から車で40分程度。漢陽寺では昭和を代表する作庭家 重森三玲と弟子の斉藤忠一氏による庭を見学することができる。寺裏山から流れ出る遣り水を活かした枯山遣水式の庭園を含んだ漢陽寺庭園は令和3年に国の登録記念物(名勝地関係)に登録されている。京都では重森三玲による名庭をいくつか見ることができるが、山口県の片田舎でこんなに身近に触れることができるのはとても贅沢な体験。

裏山からの遣り水を引き込んだ重森三玲作「曲水の庭」。寺内ではいくつもの庭を巡ることができる。

春は桜を借景に、夏は水の流れが涼やかに、秋は紅葉の名所である漢陽寺、木々の色づきを背景に、冬には庭石や木々に雪が積もった景色、鹿野だからこその季節ごとの自然と枯山水が一体となった光景は山口の代表的なけんちくだと個人的に思っている。

そんな漢陽寺から車を5分ほど走らせるとライオン岩を眺めることができる。ライオン岩?どことなくライオンっぽい岩があるんだろうと、侮ること勿れ。思いのほか、しっかりライオンなのだ!

ライオン岩。紅葉の季節には黄金色の立て髪に。

自然豊かな山口県ではありますが、庭として先人によって作庭されたミクロコスモス。切り取られてしつらえられて初めて気付かされる美しさがある。

「君はコスモを感じたことはあるか」

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月の桂の庭 所在地:山口県防府市右田

Google map  https://maps.app.goo.gl/MuCVMTtkbn8tzBoS6

 

鹿苑山漢陽寺:https://kanyouji.or.jp

所在地:山口県周南市鹿野上2872

Google map  https://maps.app.goo.gl/hH8fp9h5LuYCMV2SA

 

ライオン岩 展望所 所在地:山口県周南市鹿野上

Google map https://maps.app.goo.gl/Ndh47sPtKV4yjmGu8

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