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⑲京都の大学生

《学生時代を京都で過ごした女子の大半は、くるりのラブソングに対して「これわたしのこと歌ってるんだよね」と錯覚するものである。たったの一度も、岸田繁氏の彼女だったことなどないのに。  ──小粥》

 

どうも、元カノこと小粥です(?)。ついでに森見登美彦氏の小説も同じような作用がありますね。京都が舞台だというだけで、女性にだけかかる特別なマジックがある。恐るべし京都モノ。そんなこんなで京都、大好きです。放浪癖が発症するまでは、当然骨を埋めるつもりでいました。京都。姉・三・六角・蛸・錦。

幼少期、「京都で和菓子職人になる」と申していたわたくし。もっと言えば、高校時代は舞妓になりたかった。面接は落ちました。二度(!)。ですので大学も、とにかく京都ならどこでもええわいという気持ちでおりました。それでまんまと京都市民になれたときの喜びったら、遣唐使が無事に長安に着いたときぐらいありました。知らんけど…

 

京都タワー、眺めましたねえ。たわわちゃん、集めましたねえ。鴨川、座りましたねえ。最初はどこ行っていいのか分からないから、京都駅の地下や新京極通と寺町通をプラプラするばかり。いまでもそのあたりでは、顔に「新入生」と書いたような子らをよく見かけます。がんばれがんばれ。この街は、学生さんを可愛がってくれますから。「弘法さん」、「天神さん」。骨董市、古本市、陶器市。喫茶店、パン屋さん、銭湯、老舗のバー。お寺さん、八坂さん、コンチキチン。

御礼状書かなあかん、鳩居堂に便箋買いに行こかな。出町ふたば空いてる、豆餅買おか。せっかくやし京都駅まで歩いたろ。鈴虫寺のお守り、早よ返しにいかんと。明日、モーニング行かへん?とかなんとか。

「学生さん」に見せてくれる京都の顔。とにかくとにかく、楽しかったのです。

長めの縁石と思いきやこれが嵐電・山ノ内駅。京都のこういうところは、恐ろしい。ラララ、シャンゼリゼ。

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