色々あって地元の国公立大学に進学した。
またまた救いがたいことに、この「人生のモラトリアム」の初期で培われたのは、概ね「購買行動」であった。
バイトという、収入を獲得する手段を得たことで、中高生の時には全くと言って良いほど手を出さなかった「戦隊のおもちゃ」を集め始めてしまったのである。
とは言え、真面目にコンプリートした作品は「五星戦隊ダイレンジャー」のみ。次作の「忍者戦隊カクレンジャー」は全く買わない、という妙な浮き沈みがあった。そのかわり、英国ロックバンドのCDや書籍を買い漁るという行動も現出したわけだが…それは別項に譲ることにしよう。
おもちゃは売却処分してしまったが、現在でも好きなシリーズはDVDを買っていたりする。
そして、この時期に彗星の如く登場したメディア、それがレーザーディスク(以下「LD」)だ!
VHSビデオより高画質・高音質を謳い、映画にアニメ、特撮といったコンテンツが洪水の如くリリースされまくった。当時は視聴困難とされていた作品も続々登場(初代「機動戦士ガンダム」のテレビシリーズは、LDしか視聴手段がなかったのだ!)。数年後にDVDが登場して廃れるまで、かなりの枚数を買うことになった。そしてまた、DVDに買い直す際に手放すという、どこかで聞いたような愚かな途を辿るのである。
ちなみに私の大学時代は、バブル崩壊後のネガティブな世相がモロに反映された時期で、大学運営もアカデミズムから就職予備校にシフトしてしまい、せっかく専門分野に興味が出てきたところに水を差された気分になった。
その厭世観ゆえなのか、正直、大学時代の記憶は薄い。
ただ、強烈な記憶としてあるのは、前項で言及した二人の親友の存在だ。
この親友たちと、オリジナルのシナリオを作り、BGMを作り、台詞を録音して、いわゆる「ボイスドラマ」を作りまくっていた。今となっては恥ずかしすぎるそれらの音源は残念ながら失われてしまっているが、半生の「サブカル的行動」の中では最も衝動的で建設的、クリエイティブで独創的なものだったように思う。
この「BGM作曲」に自信を得て、一時はゲーム音楽等の作曲家を目指したものの、なんやかんやで諦めてしまった。
音楽を仕事にはしなかったが、現在でも趣味で鍵盤を弾いたり、(ごく稀に)作曲したりは続けている。これは「とくにもやまにも」のジングル制作画面。
が、そこで得たパソコンの知識の方に興味が向き、そして現在の自分の職に繋がっている。まあサブカル行動も無駄ではなかったと思えば、救いがたいこともないような気がしたりしなかったり(笑)。