初めまして!「香りフェチ」の荒石ゆき恵です。初めての投稿、何のテーマにしたらいいか考えました。まずは、自己紹介をかねて、少しでも「香り」に興味を持ってもらえたら嬉しいです。
子供の頃からの匂いに対する強い執着が今の仕事へと繋がったのは否めません。
皆さんは“つい嗅いじゃう!”ものはありますか?
新品の本の香り?雨上がりのアスファルト?淹れたてのコーヒー?こっそり枕の匂いを嗅いだり・・・?
私はと言うと、子供の頃から“嗅がずにはいられない”衝動が止まらなかったようです。
記憶にもない1歳児の私は、大豆を鼻に入れてしまってまんまと出なくなり、焦った母は病院へと走りました。先生が無事に大豆を取り出してくれたそうですが、思い起こせばその頃から匂いへの執着があったのかもしれません。
嗅覚は本能との結びつきがとても深く、動物的感覚とも言われています。
間違いなく、子供の頃私は変な子でした。かわらの石ころを匂い、草抜きをして根っこを匂い、冷蔵庫を開けて匂い、車に鼻を押し付けて匂い、鉛筆の芯を匂い、お菓子の袋を開けると鼻を突っ込み、ありとあらゆる物の匂いを確認するクンクン族。いい香りだけではなく、臭いものもです。今思えば、匂いその物が精神安定剤だったのかもしれません。
両親からは「お行儀悪いから匂うのはやめなさい!」と幾度となく注意されましたが、その癖は残念ながら治りませんでした。
さて、香りは本能と深く結びついています。
好きな香りを嗅ぐと表情が和らぎ、肩の力が抜ける。美味しそうな香りにはお腹が反応し、ラベンダーや檜の香りは自然とリラックスする。逆に苦手な香りは顔が引きつり、危険な臭いがすれば思わず身を引く。これらは全て香りに対する無意識の反応です。
食べられるか食べられないか、敵か味方か、好きか嫌いか、パートナーを選ぶのも匂いなのです。野生の世界では嗅覚こそが生き抜くための超重要なセンサー。人間もまた本能的に香りに支配されているのかも。知らず知らずのうちに嗅覚が反応し「香りに操られている」と言ってもいいかもしれない。
嗅ぎすぎ人生を歩んでいたら、いつの間にか香りの仕事をしていました。
アロマテラピーの仕事を始め25年。香りは嗅ぐものではなく、感じるもの。
身の回りにある香りを意識して嗅覚を鍛えてみませんか?嗅覚は幾つになっても鍛えることができる唯一の感覚です。嗅覚を鍛えると起こる良いこと。次回はそんなお話を・・・